日本の大阪よどがわ市民生協とホムトンバナナの取り扱いを開始して
20年目を迎えたトンカーワット農民会は今年、次世代農家育成プロジェクトを始めた。
タイでも農業後継者は減る一方で、ラメー郡も例外ではない。
地域の農業が衰退していくことは、地域そのものが衰退することにつながると
予てから憂いていた農民会が20年にわたるバナナの取り組みを踏まえ
次世代の農業者育成に取り組み始めた。
地元のサハコンパタナ小・中学校と連携して、バナナ栽培や野菜作りなどの
課外授業を発足させ、実体験を通じて農業の面白さや魅力を
小・中学生に実感してもらうプロジェクトである。
始まって4カ月が経過し、バナナも徐々に育ってきている。
現在中学2年生の2クラス(70人)が主にこのプロジェクトに参加している。
農民会のリーダーや学校の先生が推進役になり始まったプロジェクトだが、
最近は子供たちの父兄も頻繁に顔を出すようになった。
農家の子供でも実際に農業をする機会が少なくなってきているこの時代、
子供たちにも良い経験になると同時に、みんなで働いて、収穫して自分で稼ぐ
面白さを実感し、農業を見直し始めている。バナナ栽培の傍ら、野菜類の栽培・
収穫もしている。週1回の課外授業だが、額に汗し、草を取り、バナナや野菜の世話をし、
ジュースを飲んで配られたお菓子をみんなでほうばる・・・教室の授業とは一味も
二味も違う楽しい体験授業になっている。